日本の伝統が息づく急須

日本各地で育まれてきた伝統の焼き物。

急須は、茶を淹れる道具であると同時に、手に取るたび、使うたびに、作り手の想いと土地の空気を感じさせてくれます。ここでは、異なる土と火の表情をもつ、萬古焼と信楽焼の急須をご紹介します。

萬古焼急須|大槻俊 作

萬古焼急須|大槻俊 作

紫泥(しでい)の美しさを引き出す、磨きの技。三重県四日市市で育まれた萬古焼。

大槻俊さんは、萬古焼の伝統を大切にしながらも、現代の感性を取り入れた若手陶芸家です。釉薬を使わず、紫泥の素地を丁寧に磨き上げることで、自然な艶と深みを引き出しています。広めに取られた茶こし部が、お茶の葉をふわりと広げ、旨みを引き出す設計。手になじむ優しいフォルムと、使い込むほどに増す味わいは、お茶好きの方にこそ手に取っていただきたい逸品です。

■萬古焼とは三重県四日市市周辺で作られる、耐熱性に優れた陶器。紫泥を使った急須が特に有名で、日本茶文化を支えてきました。

信楽焼急須|大西左朗 作

信楽焼急須|大西左朗 作

土と炎が生む、静かな力強さ。滋賀県信楽町の豊かな土を生かし、薪窯で焼成される信楽焼。

大西左朗さんは、伝統的な自然釉と薪窯焼成にこだわり、偶然が織りなす唯一無二の景色を器に映し出す陶芸家です。灰が溶けて自然にかかった釉薬、火の流れによる焦げや色合い――人の手を越えた自然の力をそのまま映す急須は、どれ一つとして同じものがありません。手に取ると、土の温もりと火の気配が静かに伝わってきます。

■信楽焼とは日本六古窯の一つで、千年以上の歴史を持つ滋賀県信楽町の焼き物。自然釉による豊かな表情が特徴です。

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